令和４年度活動計画

令和4年度　活動方針

次代を担う青少年の健全な育成は、全ての県民の願いであり、その実現には青少年本人やその
保護者の努力のみならず、青少年を健やかに育む社会の支えが必要不可欠である。
ところが近年、子ども会や自治会の衰退に象徴されるように、これまでは当たり前に存在した
地域の結びつきが弱体化し、社会全体として教育力が低下しているのではといった懸念が持たれている。
ＰＴＡは学校を拠点とし、会員を主体とした組織ではあるが、社会教育団体として、地域の教育力の一翼を担ってきたことは言うまでもない。
そして残念なことに、子ども会自治会の弱体化をもたらした、人々の意識や社会の変化が、この１～２年、大分県の高等学校PTA活動に、非加入者の増加など暗い影を落とすようになってきている。また加えてコロナ禍による活動の制約が、PTAの意義を希薄化させ「PTA不要論」の台頭を招いている面も否定できない。
そのような中、昨年度大分県高等学校ＰＴＡ連合会では、外部有識者も交えた「これからのＰＴＡ活動のあり方検討」特別委員会を設置し、一定の指針を示すことで各単位ＰＴＡの運営支援を図ったところである。
特別委員会の成果はすでに「会長研修会」や「ガイドブック」をとおして還元を図ったところであるが、今後一層検討を深め、時代に即したＰＴＡ活動のあり方を令和８年度に予定される全国高等学校ＰＴＡ大会大分大会の場では「大分モデル」として示していきたいと考えるところである。
ＰＴＡ活動が地域と保護者と学校をつなぐ架け橋として、地域の教育力の維持向上、ひいては子どもたちの利益のために果たすべき役割は、決して過去のものではない。「加入問題」や新型コロナウイルスの感染拡大などのピンチは、見方を変えればＰＴＡ活動を時代や保護者・生徒のニーズに合致し、見直すべきものを見直し、よりよいものに変えていくチャンスでもある。
いまこそ「不要論」やコロナ禍を乗り越え、ＰＴＡ活動が子どもたちや保護者を取り巻く環境を整備し支えていく枠組みとして機能できるように連合会では以下の活動方針を提案する。

一 特別委員会の設置等によりこれからのPTA活動を維持発展させるためのビジョンを構築し、単位PTA、地区、県、全てのレベルにおいて、会員一人一人が、その必要性を実感できる持続可能な活動の実現と組織づくりに資する。

一 コロナ禍で重要課題となった感染症対策と活動の維持発展の両立を図るため積極的にICTを活用するなど、新たなの活動の工夫を行い、感染症流行下にあっても活動を継続できる体制づくりに取り組む。

一 子どもたちのより良い育成環境を確保するため、学校・地域と保護者の連携に最優先で取り組む。具体的には大分県立学校長協会、大分県立学校事務長会、大分県ＰＴＡ連合会等の教育団体や大分県教育委員会等の関係機関・団体との連携も一層強化し、高校教育、産業教育、定時制通信教育ならびに特別支援教育の振興を図る。

一 青少年健全育成県民運動の一翼を担い、非行防止のみならず青少年の自立支援等の諸問題の
解決に関係団体等と連携協力を図りながら取り組む。

一 国際化、情報化、少子高齢化人口減少等、社会変化に対応した活動の在り方を検討し、必要に応じ会
員研修の場を設定する。

一 令和８年度に予定される全国大会に向けた推進体制を構築する。

令和4年度　事業計画

• 新型コロナウイルスに係る国や県の方針に従いつつ、実施方法等を工夫しながら以下の計画により活動継続と感染拡大防止の両立を図る。

総務委員会

加入問題や財政の確保等ＰＴＡが抱える諸課題の解決をとおしてＰＴＡ活動の活性化が実現できるよう議論を深める。その成果は指導者研修会等の実施により、活動の活性化に取り組む。

健全育成委員会

不登校・ひきこもり等青少年の社会的自立の問題や、令和４年度より始まった１８才成人について話し合いその成果を還元する。

進路対策委員会

学校との進路に関する情報交換を密にして、進路達成への支援を行う。社会的自立に向けて各関係機関と情報交換を推進し、キャリア教育の保護者理解に努める。

調査広報委員会

大分県内の県立高校ＰＴＡ会員へ、決定事項の通達及び生徒・保護者・先生の活動状況を発信する。

女性委員会

各地区女性委員会相互の連携を密にし、ＰＴＡ活動の充実、推進を図る事を目的とする。
地区女性委員会活動に積極的に取り組み、今後の委員会のあり方について検討する。
各教育関係団体との情報交換、協議を行い、諸問題解決への道を探り、連携しながら県高Ｐ連活動を推進していく。

「これからのＰＴＡ活動のあり方検討」特別委員会

昨年度は「PTA加入手続き」が中心であったため、活動内容の充実や組織体制に重点を置いて議論を進める

「デジタル担当」特別委員会

県高P連事業のICT化導入に関する推進を行う。また、地区協議会、単Pレベルでの活用もサポートしていく

以上の活動方針・事業計画を基本とし、令和4年度の諸行事を次頁のように実施する。

○事業予定

新型コロナウイルス等により学校現場やＰＴＡ活動に多くの課題が生じていることから以下の取組を新規にまたは継続して行う。

(1)新時代のＰＴＡ活動の検討

感染症対策、ＰＴＡへの加入問題等、これまで当然としていた活動の前提が崩れつつある現在、ＰＴＡ活動も時代に即したものに変化させピンチをチャンスに変えていくため、「これからのＰＴＡ活動のあり方検討特別委員会」を今年度も設置し検討を深めるともに、会長研修等をとおして共有する。
また、男女共同参画やSDGSの観点から組織の見直しを進める

(2)ＰＴＡリーダー等の資質向上

「会長研修会」や「振興大会」等、研修の場の設定・充実及び単位ＰＴＡへの情報提供等をとおして会員特に、ＰＴＡリーダー等の資質向上を図る。

(3)各単位ＰＴＡ及び関係団体等との連携強化による教育課題の共有

加盟単位ＰＴＡ及び関係団体との連絡を密に取り児童生徒及び学校の直面する教育課題の共有を図る。
特に大分県立学校長協会大分県立学校事務長会とは、昨年同様に連携を強化し定期的な連絡会の開催等、日常的な情報交換の機会確保を図りＰＴＡ活動の直面する課題を共有する。

(4)関係機関への要請活動の強化

前項で把握した教育課題の解決に向け、教育委員会等関係機関に対する要請活動を強化する。

(5)ICT活用によるＰＴＡ情報発信の強化

動画配信等をとおして会員団体との情報共有を強化し、必要に応じライブ配信等を行う。

(6)喫緊の教育課題に係る調査研究活動

コロナ対応など喫緊の教育課題に関する調査研究を行う。

令和4年度　行事日程